チョコレートに関して、
気にしているお母さんがたくさんいます。
チョコレートだけは
絶対にあげたくない!という方もいれば
義理のお母さんが勝手にあげた!!
とかなり憤慨している方も。
気持ちはわかります!!
でも、本当にチョコレートは
子供達に与えてはいけないのでしょうか?
目次
チョコレート何が悪い?
チョコレートを子供にあげたくないと
思う方の中で
よく言われているのは
虫歯になる!
カフェインが悪影響を与える!
依存性が高い!
肥満になる!
この4つです。
確かにこうやって並べると
いかにも体に悪そうで、
小さな子供にあげたくないですよね。
では一つ一つ
みていきましょう。
虫歯になる!?
虫歯のリスクは幼児期に
気になることの一つです。
私の友人も、歯医者さんに
と言われて、
キシリトールのタブレットを
常に口に含ませていました。
ですが、チョコレートを食べたら
虫歯リスクが急激に上がる
ということはありません!
むしろ虫歯になりにくい
という研究結果もあるのです。
第2次世界大戦後、スウェーデンで行われたヒト試験で、間食にチョコレートを与えた場合、キャンディーやトフィーと比較してむし歯(う蝕)の発生が少なかったことが報告されています。そこからチョコレート・ココアにはむし歯菌を抑制する効果を示す成分が含まれていることが予測され、原料であるカカオの成分のむし歯の原因菌の増殖に対する作用や、マウス動物試験でむし歯の発生を抑制する効果が研究されてきました。近年になり、むし歯と並ぶ口腔内の2大感染症疾患の1つである歯周病の主な原因である、歯周病原菌に対して殺菌効果のある成分が、カカオに含まれていることも報告されています。
日本チョコレート・カカオ協会HPより
他にも最近わかった研究で
甘いものと虫歯の関係は
頻度と時間だということがわかっています。
甘い物を食べることが
虫歯リスクを高めるのではなく
長時間甘いものを口に入れること
が、虫歯リスクを高めるということです。
甘いものは時間を決めて、
その間だけ集中して
摂るように心がけたほうが
良さそうです。
カフェインが悪い!?
カフェインと聞くと、
眠れなくなる!とか
子供に悪い影響があると
思いますよね。
緑茶やほうじ茶も
カフェインが含まれるからと
麦茶を与えている方も
多いと思います。
そして、チョコレートにも
カフェインは含まれています。
チョコレートに含まれるカフェインは
ミルクチョコレートで25gあたり7mg
レギュラーコーヒー1杯が115mgなので
そんなに量は多くありません。
とはいえ、カフェインの
子供への影響については
まだまだ研究段階で、これといった
根拠はありません。
眠れなくなる!という通説も
私が探した限り、
これだ!という根拠になる論文は
見つかりませんでした。
日本では、厚生労働省は基準値を設定していませんが、内閣府食品安全委員会は2011年に公開した食品中のカフェインについてのファクトシートで、「カフェインを含む食品については、自ら行う評価の案件としては見送るが、カフェインの子どもへの影響を懸念する意見があることから、情報収集を行い、リスクに関する情報を提供することが重要である」としています。
食品安全委員会「食品中のカフェイン」
悪い影響を与える可能性はあるようです。
これまでのカフェインの健康に対する調査は主に成人が対象で、適度な量のカフェイン摂取はエネルギー消費量の増加、身体能力の向上、疲労減少、瞬発性の向上、認知機能の強化、集中力と短期記憶の向上につながることが示されています。半面、過剰に摂取すると心拍数や血圧の上昇、睡眠障害、動悸や胃のむかつきなどを引き起こすことが分かっています。
カフェインは子供の体に良い?悪い? 日経ビジネスHPより
カフェインはいい面も悪い面もある
というのが、現在の結論ということになります。
ただ、チョコレートに含まれるカフェインは
少量なので、チョコレートによって
健康を害するほどのカフェインを摂取するのは
難しいと考えて良いと思います。
依存性が高くて中毒に!?
チョコレートは甘くて幸せな味ですよね。
これは大人にも子供にもそうだと思います。
そもそもチョコレートは嗜好品
チョコレートから摂取しなければいけない
栄養素というのはないわけです。
そして、嗜好品は全てに依存性があると
私は考えています。
タバコやお酒はもちろん、
コーヒーも中毒性がありますよね。
でも、親としては中毒性のあるものを
子供に与えることに
抵抗を感じるのは当たり前です!
チョコレートの一体何が、
中毒にさせるのか?
それが知りたいですよね。
体に悪いものが、
中毒性を生み出しているのではないかと。
それについて研究した人がいます。
「チョコが食べたい!」
この欲求を満たすものが、何か
という研究です。
チョコレートから、脂肪分のカカオバターを
取り除くと、残るのはココアパウダー
なんだそうです。
薬理学的成分は、全てこのココアパウダーに
含まれるということで、
ココアパウダーに含まれる、薬理学的な
成分の何かを欲しているのか、
それとも、チョコレートという食べ物
そのものを欲しているのかを調べた
というものです。
チョコレートの渇望が報告された被験者に、
デビッド・ベントン「チョコレートの魅力:それは心理的なものか生理的なものか?」
以下6通りの処置のいずれかを含む箱を与えた。
I)チョコ
2 )チョコバーと同量のココアパウダーを含むカプセル
3 )ココアカプセルと同じカロリーの
小麦粉が入ったプラセポカプセル
4 )ホワイトチョコレートのバー
5 )ホワイトチョコレートに加えて、
ココアパウダーが人ったカプセル
6 )何も人っていない
被験者はチョコレートの渇望を
感じた時に箱を開け
与えられたものを消費し
チョコレートの渇望が
満たされた程度を評価した
面白いですよね。
ちなみに、ホワイトチョコレートは
カカオマスというカカオ豆の成分を取り除き
ココアバターと砂糖とミルクで
作られています。
そして、研究の結果は
チョコレートを食べたいという欲求は
チョコレートでしか
満たされなかった。
とあります!
薬理学的作用が期待される成分の入ったカプセルは、何も摂取しないのとほほ同等の作用しか示さなかった。ホワイトチョコレートにココアカプセルを追加しても、ホワイトチョコレートの効果は増加しなかった。結論として、チョコレートを食べたという感覚的体験こそか、薬理学的成分よりも重要であった
デビッド・ベントン「チョコレートの魅力:それは心理的なものか生理的なものか?」
チョコレートを食べたい!という
その中毒性は
チョコレートの成分ではなく
美味しさにあるということです!
美味しいからもっと食べたい!
美味しいからまた食べたい!
というように
シンプルに病みつきになる
ということですね。
チョコレートは
子供にあげるには魅惑的すぎて
どんどん欲しくなる!
ということは言えます。
最初から量を決めて
与えたほうが良さそうですね。
肥満になる!?
私のような肥満が言うのもなんですが
肥満は単に
摂取カロリーと消費カロリーの
バランスの問題です。
チョコレートは高カカオのものであれば
ダイエットにも有効とされています。
チョコレートを食べると太る!
と言う理屈は少し無理がありますね。
ただ、脂肪分や糖分は含まれているので
食べすぎはもちろん禁物。
少量を楽しむ分には問題ありません。
何歳から与えて良いのか?
これもよく聞かれる質問ですが、
何歳という明確な基準はありません。
離乳食期をすぎた頃なら
食べても問題はありません。
我が家の娘は2歳をすぎた頃に
図らずも食べてしまった感じでした(・_・;
大切なのは量です!
どんな食べ物もそうですが、
たくさんの量を摂取すると
体に良くありません。
でも、チョコレートは
様々な研究で、
抗酸化作用を始め
うつ病の予防など
たくさんのメリットも証明されています。
他の甘いものはオッケーだけど
チョコレートはだめ!
というエビデンスは存在しません。
あまり神経質にならず、
少しの量を楽しんで
いろんな味を教えてあげるのが
良いかなと
私は考えます。
他の病気は仕方ないにしても
虫歯だけは、親の注意で
防いであげられるので
注意してあげてください