【添加物】カビない食パンは怖い!?危険?スーパーのパンは子供に食べさせてはいけないの?

食パン こんがり焼けたパン 添加物 カビない

誰でも一度は耳にしたことがあると思います。
スーパーなどで売られている食パンは
カビが生えない!危険だ!というお話。

確かにパン屋さんで買った食パンは
2~3日しかもたないのに、
大手メーカーのパンは賞味期限が長いです。
保存料がたくさん入っているからじゃないか?
きっと体に悪いものが入ってるに違いない!!
カビない食パンを怖いと
感じる方も多いと思います。

私も以前は、パンはパン屋さんで!と決めて、
週末に買って冷凍していました。
仕事をしていると、
なかなか営業時間内に間に合わないからです。

開いているパン屋さんを見つけたら
嬉々として飛び込んでいました。

でも実は、そんなに怖がる話ではなかったんです。

焼きたてのトースト
トースター
こんがり焼けた食パン
食パン
Frank OschatzによるPixabayからの画像

【添加物】食パンがカビないのは保存料のせい!?

消費期限が長く、カビない食パンが怖いのは
保存料や防カビ剤が入っているからではないか!?

と思いますよね?

結論から言うと

そもそも食パンには、
保存料や防カビ剤は入っていません。

そんなわけない!!と思いますか?
その気持ちよくわかります!
私もそう思っていたんです。
まず、保存料や防カビ剤が
どんなものに使われているか
をみてみましょう!

保存料は、
細菌やカビの生育を抑えますが、
そもそも食パンには使いません。
(クリームパンなどの
菓子パンには使われることがあります)

防カビ剤は、輸入される柑橘類や
バナナなどの果物には
使われていますが、
パンには使用できません。
そもそも許されてないんです。

驚きですよね?
では、なぜスーパーの食パンが、
パン屋さんのパンのようにカビないのか?

鈴鹿医療科学大学の長村先生は

限りなく清潔な環境でパンを製造し、その清潔な状態を維持できるように包装することと、製造されたパンの環境をカビの生えにくい状況にすること、これらが大きな要素となってカビが生えない日持ちのするパンができる

一般社団法人 日本食品安全協会ホームページより

と記しています。

つまり、大手メーカーのパンがカビないのは、

「ものすごく清潔なところで、
人の手に触れず、
無菌的な環境で製造されているから」

なのです。

なら、パン屋さんのパンは、
不潔なところで、人の手で作られているのか?
という話になりますが、
もちろんそんなことはありません。
パン屋さんも、清潔な空間で
衛生的な環境でパン作りをしているはずです。
ただ、
人が作る環境には限界があるのです。

どれだけ気をつけても、
空間そのものを無菌状態にするなんて不可能です。
空気にも触れるし、
袋に詰めるまでの間、
どう頑張っても人の手に触れます。

それは全く人の手に触れず、
工場で、袋詰めまでを機械で行うパン作りとは
全く違うものだというお話です。
ただ、賞味期限が長いのは企業努力とも言える
ということを伝えたいのです。

食パン
トースト
こんがり焼けた食パン
Frank OschatzによるPixabayからの画像

【食パン】食品添加物は大丈夫なのか?

さて、この食パンカビ論争には
保存料や防カビ剤とは違う、
古くから語られてきた悪役がいます。

その悪役の名前が

「臭素酸カリウム」です。

この臭素酸カリウムは、
1953年に日本で添加物として認定されました。

大手メーカーのパンには
臭素酸カリウムを使っている
パンもあります。

パン生地の中に入れると
臭素酸とカリウムに分かれ、
臭素酸から酸素が発生して、
小麦中に入っているたんぱく質を酸化します。
この酸化で、グルテンという
たんぱく質の構造がよくなり、
パンの水分が保たれるのです!

この臭素酸カリウムを使うことで
キメにムラのない、
やわらかくしっとりとしたパンが
できるようになる!というものです。
食パンの食感に大きく貢献している
ものなのです。
日本では、小麦粉改良剤として
使用が認められています。

だけど、ある時事件が起こります
80年代に、

臭素酸カリウムには発ガン性がある!!

と大きく話題になりました。

小麦をふっくらと焼きあげるために
使用するものが、ラット実験で
発がん性が認められ、

この情報が出た当初
多くのメーカーや街のパンやさんが
臭素酸カリウムの使用をやめました。

やっぱり!!
賞味期限の長いパンには
怖いものが含まれていた!!

と思いますよね。
落ち着いてください!!
これは

「量」の問題なのです。

日本では今もパンに使用が認められていますが、
それはパンが最後に焼きあげられることで

ほとんど消滅してしまう

からなのです。
当たり前の話ですが、
どんなに体に悪いものも、
残留しなければ、体に害はありません。


その残量は厚生労働省によって厳しく制限されています。
日本では2003年から、
パンに臭素酸が
0.5ppb残っていればアウトというルールができました。
0.5ppbというのは、
パン1kgあたり0.5μgの臭素酸ということで、
極めて微量です。
この0.5ppbという基準は
日本の高度な検査で検出できる最小値。
つまりこれより下は
検出できないという値なのです。

最終的に、完成したパンに残る臭素酸が
0.5ppbを下回って、
検出不可能という値であれば
臭素酸カリウムをパン製造に使ってよい、
というのが日本のルールです。

だから使われていても
怖がる必要はないのです!

ほとんど残っていないから、
食パンを食べても、
発ガン性物質を食べることにはならない。
とわかっていても、抵抗がある!!
というかたもいらっしゃると思います。
実際に、生活協同組合は使わない!と
言っていますし、
中国やEUでは使用していません。
健康リスクはない!と言われても、
怖いものは怖い!と言ったところでしょうか。

臭素酸は水道水にも!

実は臭素酸は水道水にも含まれています。

水道水
コップに水
sommeilさんによる写真ACからの写真 

水道水をオゾン消毒することで、生成されます。
そして、水道水の基準は
10ppb以下とされています。

つまり、パンに設けられている基準は
水道水に設けられている基準の
20分の
以下というわけです。

そして、
一番最初の本題に戻りましょう!

臭素酸カリウムという
超有名な悪役は、
賞味期限とは全く無関係です。
臭素酸カリウムという悪役を利用して
賞味期限を伸ばすことはできないのです。
あくまで、
パンのふっくらとした食感を
作り出す役割をしているだけなのです。

【食育】気楽に上手に利用すべし!

パンをきる
パン
ナイフ
SecurityによるPixabayからの画像

私はこのカビない食パンの真実を学んでからは、
スーパーの食パンを買うこともあります。

パン屋さんの
焼きたてのパンの方が美味しい!
という気持ちには勝てないので、
パン屋さんで買うこともあります。

食品添加物は、

薬にも毒にもならない!

というのが、私の結論です。
あらゆる毒は量でその毒性が決まります。

今はインターネットで簡単に情報が手に入りますが、
その分その情報に惑わされる機会も
多くなっているのです。

バランス良く、程よく、気楽に。

それが食卓の笑顔の法則だと私は信じています。

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