子供の好き嫌い、偏食にイライラ。嫌いなものを食卓に出すべき理由とは?

嫌いなもの 子供 偏食 好き嫌い

いつもお母さんたちを悩ませる、
子供たちの偏食。
嫌いということや
苦手ということが
分かっていても、
作ったものを食べてくれないと
イライラしますよね。

中には、口に入れただけで
「いや〜!」となってしまう子もいるので
偏食をすぐに改善するのは難しいですよね。

偏食は3〜4歳頃、第一反抗期に
はじまる生理現象だと言われています。

偏食について書いた記事もあるので、
よければご一読ください。

偏食は問題ない!?

子供の頃の偏食が
大人になると治るという
話はよく聞きますよね。

そして偏食による
健康面への影響も、
そんなに心配する必要はありません。
今は食材が豊富で
食べられる他のもので、
補うことが可能だからです。

ただ、お子さんが偏食だと
心配になりますよね?
なんでもバランスよく
食事を楽しんでほしいものです。

だからと言って
オエっと吐き出してしまうほど
嫌いなものを
無理やり食べさせるわけにも行かず
なかなか付き合い方に困るのが
偏食です。

嫌いなものを食卓に!

ほうれん草 胡麻和え 副菜 すりごま すり鉢 
umiphotoさんによる写真ACからの写真 

私が、周りのお母さんからよく耳にするのは、
「主人も子供も食べないから
〇〇は買わない」

というお話です。


確かに、
自分しか食べない食材を
料理するのは
合理的ではないですし、
無駄な出費にも思えますよね。

でも、私はあえて
1品だけでも、
子供が嫌いなものを
出していただきたいと思っています。

無理に食べさせるということか!?と
思われそうですが、
決してそうではありません。

食べられないならそれでもいいんです。
ただ、嫌いなものを
美味しそうに食べる姿を、
お子さんに見せてあげて欲しいんです。

大人になったら食べられる?

野菜 パプリカ 紫玉ねぎ セロリ
tnaaさんによる写真ACからの写真 

子供の頃嫌いだったものが
大人になって大好きになった
というのはよく聞く話ですよね?

でも、大人になっても
食べられないという方も
たくさんいらっしゃいます。

この違いは何でしょうか?

私は幼い頃、
セロリが嫌いでした。
でも、私以外の家族は
目の前でポリポリと、
セロリスティックに塩をつけて、
「おいしい」と食べていたんです。

子供の頃は
「信じられない」と思いながら見ていました。

ところが、ある程度の年齢になると、
「ほんとだ!こんなに美味しかったんだ!」と
気づいたのです。

それからはセロリが大好きになりました。

つまり私は、
大人になって克服できるかどうかは
食卓に常にあったかどうか
が少なからず
関係しているのではないかと
考えています。

嫌いな食べ物も
触れる機会が多いものや、
身近なものは克服しやすい
と思うのです。

味覚の発達のためにも!

煮物 里芋 人参 絹さや レンコン しいたけ こんにゃく お椀 和食
umiphotoさんによる写真ACからの写真 


味覚の研究論文に
こんな記述があります。

口腔や咽頭で味を感じつ味蕾の数も増加のピークは学童期までで、そのあとは減少するといわれている。したがって幼児期から学童期にかけて、多くの種類の食材や料理を味わう経験を積み重ねることで味覚は発達する。

大阪府立大学2010「だしの嗜好と子供の頃および現在の食習慣との関係」

味覚の発達のために、
様々な味付けの料理や食材に触れることが
有効だというわけです。

さらにこの論文はこう続きます

また、好き嫌いは食経験による慣れ親しみが影響するため、幼児期や学童期に、日々の食卓で親兄弟や祖父母と一緒に食事をすることで新奇な食べ物への警戒心が和らぎ、子どたちは色々な食材を口にするようになると報告されている

大阪府立大学2010「だしの嗜好と子供の頃および現在の食習慣との関係」

つまり、子供が嫌う料理を
食卓に出すことは、
好き嫌いの克服につながる
可能性があるということですよね。


味は嫌いでも、
親しみのあるものにすることで、
成長してから食べるハードルが
下がるというわけです。

だから、嫌いなものをあえて、
食卓に出して、
「味見だけしてみたら?」とか
「一口だけ食べてみたら?」
「すごくおいしいよ」と
声をかけてみてください。

それでも食べなければ
「おいしい!」と言いながら
食べる様子を
見せてあげてください。

「美味しそうに食べていたな〜」という記憶が、
「もしかしたら、美味しいかもしれない」
「私にも食べられるかもしれない」という気持ちに
繋がるかもしれません。

食事風景 女性 生春巻き 野菜 サラダ
FineGraphicsさんによる写真ACからの写真 

いろんな食材や料理に触れさせよう!

「嫌いだ」と言って
一度も食卓に上がらず、
食べる機会がなかった食材より、
食卓に上がっていた食材の方が、
もう一度試してみようと思えるのは、
なんとなく想像がつきますよね。

私も「なま酢」や「白あえ」など、
子供の時はほとんど手をつけなかった小鉢を、
今はせっせと作っています。

嫌がっている娘もきっと、
大人になったら
作るようになってくれると信じています。