子供の食事について、
一番悩むのは幼少期ですよね。
好き嫌いや
遊び食べ
それが気になるのも、
普通食が始まる頃
3歳から6歳くらいまで
長くても小学校低学年くらい
ではないでしょうか?
食事のマナーやしつけ
食事の栄養バランスなど
気になり始めるのもその頃です。
でも実は小学校の高学年が
その後の食意識を決める
とても重要な時期なんです
目次
学童機から思春期へ
子供と食について調べていると
小学5年生を対象にした研究が
とても多いんです。
そして、その多くが
食に対する意識が
幼少期の研究と比べて
大きく違うことに驚かされます。
厚生労働省の
対象特性別健康づくりのための
食生活指針では、
学童期は食習慣の完成期、
思春期は食習慣の自立期
とされています。
つまり学童期に身についた
食習慣が思春期の食意識を
決定するということですよね。
小学校高学年は
ちょうどこの移行期に当たる
のではないでしょうか?
記憶に残り定着しやすい
私もそうですが、
大人になってから
小学生の頃の食卓を思い返すと
出てくる記憶は
小学校4.5.6年生くらいの頃。
低学年の記憶は
ないわけではないですが
とっても曖昧です。
例えば、食卓で
栄養の話や健康の話
どんなものが食卓に上がっていたか
など、そう言った記憶も
おそらくは
学童機の最後の方のもの
ということですよね。
その記憶こそが食育なんだと
私は思うのです。
私が考える食育は
食の自立
食を選択の力を養うこと
そして
食事がコミュニケーションを育み
自己肯定感の強い子に
育てることです。
この2つの力を養うのは
実はこの時期の食卓なのでは
ないかと思っています。
ではそのために必要なこと
は何なのでしょうか?
小学校高学年の食育とは?
高学年ともなると
食材の味や
料理の知識なども
ある程度は持ち合わせています。
栄養のことなども
学校で習うことも多いですし
調理実習も経験済みかも
しれません。
では家庭で何を意識したらいいの?
となりますよね
食事の時間を、話を聞く時間に!
一緒に食事をとって、
コミュニケーションを図る
ということは
いつの年代でも、子供達の
心身を健康に保つ要因です。
でも
この時期特に大切なのが
子供が自発的に
コミュニケーションを取ることです。
大人の話を聞かせたり
色々質問を投げかけたりするのではなく
子供の話を聞くことを
心がけてください。
自発的コミュニケーションと
食のQOL(クオリティオブライフ)を
調べた研究には
中学 2 年生の QOL には夕食共食頻度と自発的コミュニケーションの両方が影響する
家族との夕食共食頻度及び食事中の自発的コミュニケーションと食態度,食行動,QOL との関連
─小学 5 年生及び中学 2 年生における横断的・縦断的検討─
とあります。
「いただきます」と「ごちそうさま」
先ほどの研究でも
小学5 年生の夕食共食頻度が週 4 日以上でかつ食事中の自発的コミュニケーションが多かったA群は,共食頻度が週3 日以下で自発的コミュニケーションが少なかったD群に比べて,共食の重要性の認知が高く,食事前後の挨拶の実践頻度が高かった。
家族との夕食共食頻度及び食事中の自発的コミュニケーションと食態度,食行動,QOL との関連
─小学 5 年生及び中学 2 年生における横断的・縦断的検討─
とあります。
食事の挨拶をきちんとする子は
自発的コミュニケーションが
多くなるということですね。
これは私の意見ですが、
食事の挨拶は、
コミュニケーションの栓抜きだと
思います。
黙って食べ始めるよりも
「いただきます」
と一言発することで、
気持ちが少し切り替わり
次に何かを話す
準備が整うのではないでしょうか?
「いただきます」は
食べ物に感謝する言葉ですが、
食卓に座って、家族と向き合い
この挨拶をすることで
この場でこれから会話をする
とっても簡単なウォーミングアップに
なっていると思うのです。
幼少期は
「いただきます」は?
などと声がけすることが多いと思いますが
この頃になると
ついつい忘れてしまいがちな
習慣でもありますよね。
是非、思春期ほど、この挨拶を
大人も必ず一緒にやるというのを
心がけてみてください。
思春期の食卓の会話が多いほど、食の自立につながる!
前出の論文にこんな記述があります
国内の大学生を対象とした後ろ向きの研究では,小学生の頃の食事中の楽しい会話の多さが,大学生の時のコンビニを利用しない等の食行動の実践頻度の高さや野菜等の食品摂取頻度の高さと関連していることが報告されている
家族との夕食共食頻度及び食事中の自発的コミュニケーションと食態度,食行動,QOL との関連
─小学 5 年生及び中学 2 年生における横断的・縦断的検討─
つまり、食事中の会話や
楽しい雰囲気こそが
その後の食生活を正しいものに
してくれるということです。
思春期の子供たちは
様々なことに悩んだり、
どう処理すればいいかわからない
怒りや戸惑いで溢れています。
でもそれは
家族がうっとおしい!という
単純な感情ではないようです。
食卓の時間は家族が向き合い、
話をする
貴重な時間です。
親が子供に関心を寄せていて、
受け入れている
という安心感を与えることができれば
どんな会話でも
構わないのではないかと思います。
将来子供達が
食の選択を自分して心身ともに
健やかで充実した生活を送るために
たくさん会話をしてください。
親の手が離れた後
その会話が大きな実を結ぶかも
しれません
コメントを残す