【食育】料理は苦痛か?楽しいか?

先日、私の知人が
「子供に
料理しなくていいって言われたから、
私は家事代行にお願いしてる」
という話をしてくれました。

お母さんが、
手作りにとらわれて
キリキリしてしまうのは、
子供にとって良くないと
私は思っているので、
「それができるなら、すごくいいね」
と言ったのですが、
「『料理は面倒だし嫌でしょ』って
子供が言ってくれて…」
という話を聞いたときに、
「ん?」と
違和感を覚えてしまいました。

料理は辛い?

女の子 お母さん 料理 サラダ キッチン きゅうり トマト
写真ACより

毎日義務的に料理をするのは、
本当に大変ですし、
家事や仕事に追われていると、
とっても面倒だと思います。

だからこそ、
毎日手作りじゃなくていいと
思っていますし、
そう伝えたい!と
強く思ってきました。

家事代行を利用するもよし、
外食や、冷凍食品や、
お惣菜を活用するもよし、
お弁当もファストフードもいい!と。

何を食べるかよりも、
どう食べるか。

子供たちの自己肯定感を高めるのは、「イライラしながら作る手作り」
よりも、
「ニコニコ食べるお弁当」
だったりするよ!と。

いろんな人に伝えてきました。
この情報にはきちんとした
エビデンスがありますし、
間違いないんです。

そんな私が、
知人の話に違和感を覚えたのは、
「子供が料理を面倒で大変な事
だと思っている」という
点にあるのです。

料理は大変で辛いことだ。

と子供に思わせてしまうのは
悲しいことだなと。

料理って面白い!を伝えたい

私は仕事で、料理人の方や、
フードコーディネーターさん、
料理研究家など、
さまざまな食のプロに会います。

そうして食に関わるお仕事を
させていただく中で、
「料理って面白いな」と
つくづく思うのです。

ほんの少しの手間や工夫で、
味は大きく変わりますし、
同じレシピで作っても、
塩加減や火加減が異なると、
仕上がりも変わります。

ときには思いがけない食材や
調味料の掛け合わせで、
びっくりするような
美味しい一品ができることもあります。

お肉を柔らかくしたり、
野菜の色止めをしたりする際には、
科学的な考え方が必要になりますし、
何品も同時に作るには、
効率よく作る段取りが必要になります。

そう!つまり、本来料理はとっても頭も使うし、クリエイティブな作業で、楽しいはずなんです。

もちろん、子供たちだって、
いつかは大きくなって
自分で料理をするようになります。

でも、そこに至るまでに

「料理は面倒臭いものだ」

という思いがあったら、
料理をしてみよう!と思えるでしょうか?

ホワイトソース フライパン 木ベラ 料理 手 ガスコンロ
写真ACより

食育とは?

毎日手作りをする必要も、
手間をかける必要もありません。

でも、子供たちには
「料理の楽しさ」を是非伝えてあげて
ほしいのです。

時間がある週末や休日などに、
一緒にお料理をして、
楽しいね、美味しいねと
コミュニケーションを
とってみてはいかがでしょうか?

調味料の量を間違えても
「入れすぎたね」と笑えば、
それは立派な食育です。

理科の実験のように、
色々な下味を試してみたり、
かつおだしと顆粒だしの
飲み比べなんていうのも
いいかもしれません。

お料理が上手じゃなくても、
嫌いでも、
その楽しさや驚きを、
是非伝えてあげてほしいと思います。

これこそが、本来の食育だと思うのです。

興味が好きを引き出す!

親子 お母さん お父さん 息子 料理 キッチン 野菜 人参 ブロッコリー トマト パプリカ
写真ACより

まずは、興味を持ってもらうこと。
料理に限らず、それはとても大切ですよね。

子供たちにとって、
「おいしい!」ということが
「どうやって作るのかな」
に繋がったり

実際にやってみて
「自分にもできる!」
につながることこそ、
食に興味を持つことになる
と私は思っています。

毎日作らなくても、
そういう時間の共有が、
将来の子供の調理意欲を
かき立ててくれます。

調理体験は、
子供たちの食意識に
大きく作用するという研究結果も
あるのです。

食べるのも作るのも楽しい!
それが最大の食育だと
私は感じています。