食育と聞くと、
農業体験が大切だ
と思っている方が
多くいらっしゃいます。
確かに、子どもたちが農業に触れて、
食べ物がどんな風に育ち、
どう収穫されているかを知ることは、
とてもいい食育になると思います。
東京でも、
そのために田んぼや畑を借りて、
子どもに農業体験をさせる家庭もあるくらいです。
ただ、どこの家庭でもできることではありませんよね。
わが家も、娘が3歳になる前に
たった一度だけ、
稲刈り体験をさせてみましたが、
11歳の今では
何も覚えてないそうです(笑)
そこからも機会があれば
やらせたいとは思うものの、
時間もかかるし、
なかなかできず、
今日まできてしまいました。
でも、体験だけが食育ではありません。私は、そんなご家庭に
風景で食育することを
お勧めしたいと思います。
目次
田んぼを見るのも食育!
例えば今なら田植えの時期ですよね。
車で走っていると、
水の張った田んぼや、
田植えをしている様子を
目にすることができます。
そんなときに、
「あ、田植えをしているよ!」と
子どもに声をかけて、
その様子を見せるだけでも、
十分食育になるのです。
手で植えているのか、
機械で植えているのか、
農家の方はどんな服装で、
どんな体勢で仕事をしているか、
稲はどんな様子か。
一つの田んぼに
どれくらい植えられるのか。
そんなことを
田んぼを見ながら話すだけでも、
子どもたちの中には
その風景が確実に残ります。
今の時期に植えて、
田んぼの水量を調節したり、
雑草を抜いたり、
手を入れてやっと秋に収穫できること。
そこから稲刈りをして、
脱穀をしてもみ取りをして、
さらに精米をして、
白いお米ができること。
そんな説明をしてあげると
最高ですよね。
家に帰ってから。。。
風景の食育で大切なのは
家に帰って、食べるときに、
もう一度その話をしてあげることです。
例えば田んぼを見たら、
家でお米を食べるとき、
「田んぼ見たよね?」と
その風景の話を
もう一度してみてください。
お米がいかに
手間をかけて育てられているかが、
よく分かると思います。
ちなみに。。。
1本の稲から採れるお米は
たったの約70粒です。
稲1株には22本の穂が
ついているので、
1株から採れるお米は約1540粒!
お茶わん1杯は、
約3250粒といわれていますから、
2株と少しのお米が必要です。
そんなお話も
是非してあげてください。
実際に見た風景と、
自分が食べるものが
子供たちの頭の中でリンクしてこそ
食育になります!
風景は食育の先生
田んぼでなくても同じです。
畑を通りかかったら、
「これはなんの畑かな」と
一緒に見てみるだけで、
立派な食育になります。
今の季節は畑の上にできる作物も
たくさんありますから、
掘らなくても何の畑か分かりますよね。
分からないときは、
一緒にスマホで調べるのもお勧めです。
漁港を通りかかったら、
そこでどんなお魚が獲れるのかを
漁港の方に聞いてみるのも
いいかもしれません。
風景は、
食卓と生産者を上手につないでくれる
先生なのです。
特に地方には豊かな自然があるから
その機会はとても多いと思います。
コロナ禍も少し落ち着き、
どこかに出かけられるご家庭も
たくさんあると思います。
いつも見慣れた景色より、
風景に目をやる機会も増えますし、
子どもの印象にも残りやすいので、
ぜひ一緒に探してみてください。
食べ物と子どもの距離が
グンと近くなると思います。
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