子供からいろんな話を聞くときに、
ネガティブな話をされるとついつい
心配になってしまいますよね。
「学校に行きたくない」
「友達に会いたくない」
「私なんてどうせやっても無理」
こんなセリフは子供の口から
聞きたくないものです。
子供には、どんなことにも
積極的に、意欲的に
取り組んで欲しいですよね。
という言葉もよく聞きますが、
その性格、
食卓で変えることができるかもしれません
目次
性格と食習慣を調べた研究がある!
少し前の論文になりますが、
全国の小・中学生9828人を対象に、
食習慣と性格について調べた研究があります。
調査内容は
ざっくりと説明するとこんな感じです。
●普段の食生活の様子
●普段の生活の様子
●家庭の状況
●保護者の食への意識
●子供のメンタルについて
このメンタルの指標が細く分かれていて
とても興味深いのです。
ポジティブメンタル指数
ポジティブな感覚を調べるために
それぞれの子供にアンケートを
取っています。
子供の精神的な活発さや
気持ちが前向きかどうかを
調べる項目です。
(a)-1.物事に対して積極的である
(a)-2.何に対しても努力する
(a)-3.明るい気分になる
(a)-4.寝起きは良い
(a)-5.楽しい夢を見る
(a)-6.やる気が起こる
を選定した。それぞれに対する回答(たいへん,かなり,すこし,まったくない)に対して,得点(それぞれ,3,2,1,0 点)を課した後,各得点を合計したものを上記指数とした.
「食卓の雰囲気と子どもの積極性」より
「楽しい夢を見る」という項目が
いささかふわっとしているような(^_^;)
気はしますが、
とってもポジティブな感覚ですよね。
これを回答によって数値化しています。
ネガティブメンタル指数
同じように、ネガティブな感覚も
アンケートに入っていました。
(b)-1. ゆううつになる
(b)-2. くよくよ悩む
(b)-3. ふさぎ込む
(b)-4. 動作がにぶい
(b)-5. 何もしたくない
(b)-6. 気疲れする
(b)-7. ボーッとする
(b)-8. 自分の言っていることが分からなくなる
(b)-9. 不平不満が募る
(b)-10. 内にこもる
(b)-11. いつも眠くなる
(b)-12. すぐにくじける
(b)-13. やる気がない
(b)-14. 消極的である
を選定した
「食卓の雰囲気と子どもの積極性」より
ネガティブ項目の方が圧倒的に多いですw
どれも、凹んだ時は、
みんなが当てはまりそうですが
これはあくまで普段の様子に関する調査です。
自分の子供が常にこんな状態だったら
ものすごく心配になりますよね。
これも同じように、
たいへん,かなり,すこし,まったくない
の4段階で回答し、数値化されています。
この2つのメンタルと、
食習慣がどう関わっているのか
それを調べたという研究です。
一番影響を与えていたのは、、、
子供のメンタルに、一番影響を与えていたのは
子供が食卓の雰囲気を楽しむこと
でした。
「子どもが食事の雰囲気を楽しむ」度合い と PMI および NMI とに t 検定で有意な差があ った (p<0.01).子どもが,食事の雰囲気を楽 しむ度合いが強い回答群ほど,PMI が高く, NMI が低かった
「食卓の雰囲気と子どもの積極性」より
PMIとは(ポジティブメンタルインデックス)
つまり、上であげたポジティブメンタル指数のことです。
NMIは(ネガティブメンタルインデックス)
ネガティブメンタル指数のことです。
「食事の雰囲気を楽しむ」ということは
子供たちの精神に大きく影響しているんです。
では子供が
食卓の雰囲気を楽しむ
ためには
大人は何をすればいいのでしょうか?
大人も楽しもうとするだけでいい!!
上記の論文の結果で
もう一つ注目すべき結果があります。
「楽しい食事への保護者の関心」と
「食卓の雰囲気と子どもの積極性」より
「子どもが食事の雰囲気を楽しむ」
との間に,また,
「子どもが食事の雰囲気を楽しむ」と
「子どもがおいしく食事をする」
との間に、有意な関連があった.
つまり、
大人が食事を楽しく食べようとすると
子供がその雰囲気を楽しんで
美味しく食事を取ってくれて
ポジティブになる!
ということなんです!!
特別なことは何もしなくていいんです!
手の込んだ料理も
たくさんの品数も
季節を意識した料理も
何も必要ありません!
ただただ、大人が
「さあ、お待ちかねの夕食だよ!
楽しく食べよう!」
という気持ちで、
会話をしながら一緒に食べれば
それでいいんです!
大切なのは、
大人が楽しもうとすること
ただ、これだけです!
子供は、見ていないようで
大人の行動や言動を
きちんと観察し、
色々なことを感じ取っています。
食卓という場は、
家族が膝を付き合わせて
時間を共有する
大切な場です。
古き良き母親像にとらわれて
頑張る必要はありません!
ただ、目の前の食事を
子供と共有して楽しむ
その時間こそが
ポジティブな精神力を
養ってくれるんだと思います。
うちの子はおとなしい性格だから。