生卵と同じように、
お刺身やお寿司も、何歳から食べられますか?
とよく聞かれます。
これもまた、
残念ながら明確な答えはありません。
生卵について書いた記事はこちら
離乳食期は、消化機能もまだ弱いので
2〜3歳くらいからというのが一般的です。
ただ初めて食べさせる時は、
色々不安ですよね。
そこで、気をつけたいポイントと
そのリスクを合わせてお知らせしようと思います。
目次
生魚のリスクは?
まずは生のお魚を食べることで、
どんなリスクがあるのかを
ご紹介します。
敵を倒すにはまず知ることから!
生の魚のリスクには
どんなものがあるんでしょうか?
アニサキス
近年話題になっているので、
ご存知の方も多いと思います。
生の魚が原因で起こる
一番リスクが高いのがこれです。
サバ、アジ、サンマ、
カツオ、イワシ、サケ、
イカなどの魚介類に寄生する寄生虫です。
生の魚を食べて、数時間から十数時間後に
激しいみぞおちの痛みや嘔吐などが
発症すると言われています。
そして、このアニサキスの怖いところは
お酢で締めても死なないという
強い生命力にあります。
アニサキスは60℃で1分、70℃以上では瞬時に死滅します。冷凍処理によりアニサキス幼虫は感染性を失うので、魚を-20℃以下で24時間以上冷凍することは有効です。酸には抵抗性があり、シメサバのように一般的な料理で使う程度の食酢での処理、塩漬け、醤油やわさびを付けても死ぬことはありません。加熱調理するか、十分に冷凍してから調理することが効果的です。
食品安全委員会「アニサキス症」
つまり、生のものだと長時間冷凍し
解答しない限り、
アニサキスのリスクは拭えない
ということですよね。
ポイント1:目で見て確認しよう!!
ただ1つ救いがあります。
寄生虫は目に見える
ということです。
なので、生の魚を与える時は
じ〜〜〜〜〜っとみて
寄生虫がいないか
確認しましょう!
腸炎ピブリオ
これも今は減少傾向にありますが
お刺身などから発生する食中毒の
代表的なものです。
生の魚から発生しますが、
手指や調理器具などを介しても
感染することがあるので
家庭でも注意した方が良さそうです。
症状としては以下の通りです。
潜伏時間は8時間から24時間(短い場合で2、3時間)で、激しい腹痛、下痢などが主症状です。発熱、はき気、おう吐を起こす人もいます。
東京都福祉保健局HP
腸炎ピブリオは、塩水を好みます。
なので、真水でよく洗うことでも
防ぐことができますが、
お寿司やお刺身ではなかなかできませんよね。
ポイント2:温度管理に気をつけよう!
これは食中毒を防ぐために
広く言われることではありますが、
やはり食中毒のリスクが高まるのは
夏!
高温だと菌は増殖しやすいのです。
なので、家でお寿司やお刺身を食べる時は
長時間常温に置いたりせず、
購入後早めに食べるか
冷蔵庫で保管しましょう
お寿司だと、冷蔵庫には入れにくいですね(・_・;
お寿司は食べる直前に持ち帰るか、
配達してもらうのがいいかもしれません。
ノロウィルス
これもまた、有名な感染症ですよね。
言わずと知れた
毎年流行る胃腸炎といった印象です。
そしてこれは冬に広まるという
特徴があります。
ノロは加熱に弱いので、
十分に火を通せば防げるのですが、
生で食べるとなかなか
そのリスクからは逃げられません。
一番の特徴はその感染経路です。
ポイント3:貝は避けよう!!
ノロウィルスの原因でダントツに多いのが
2枚貝です!
子供に生の魚を与える場合
絶対に貝は避けた方がいいと
思います。
ヒスタミン中毒
最後に紹介するのは、「ヒスタミン中毒」です。
実はこれとても厄介なのですが、
魚を獲った時に付着してしまったら
加熱しても加工しても
死なないんです!
これは魚の筋肉に多く含まれる
ヒスチジンというアミノ酸が
「ヒスタミン生成菌」によって
ヒスタミンに変換されることで
魚の肉にたまります。
本来魚にはない菌なのですが、
水揚げされる時などに
魚の体に傷がつき、そこから
感染してしまうと言われています。
代表的な魚は
マグロ、カジキ、カツオ、
サバ、イワシ、サンマ、ブリ、アジ
どれも子供が食べそうなものばかり!!
怖いですよね。
症状は下記の通りです
通常、食後数分~30分位で、顔面、特に口の周りや耳たぶが紅潮し、頭痛、じんま疹、発熱などの症状を呈する。重症になることは少なく、たいてい6~10時間で回復する。また、抗ヒスタミン剤の投与により速やかに全治する。
食品安全委員会「ヒスタミン」
もちろん、新鮮なもので
温度管理をしっかりしたあれば、
菌の増殖は防げるのですが、
飲食店などでは
どう管理されているのかもわかりません。
ただ、これは上記にもあるように
薬で完治します
ポイント4:生魚を食べたことを意識しよう!
症状が出るまでの時間は
それぞれ異なります。
30分から十数時間と幅もかなりあるので
判断がつかないこともあるでしょう。
生卵についても書きましたが、
食べさせたものを
きちんと意識するというのは
素早い処置につながり、
重症化を防ぐために大切なことです。
まとめ:4つのポイントを抑えて、食事を楽しもう
ポイントは
1:目で見て確認する
2:家で調理する時は
温度管理に気をつける
3:生の貝を与えるのは避ける
4:生の魚を食べたことを
意識する
この4つです。
闇雲に、ダメだと与えないでいると
いつから食べさせればいいか
わからなくなるものです。
きちんとリスクを知った上で、
気をつけながら与えて楽しみましょう!
そして、是非食事の時は会話を楽しむことも
忘れないでください。
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