「生卵を何歳から与えていいですか?」
とよく聞かれます。
この質問には実は正解はありません。
生卵は新鮮なものであれば低リスクですが、
卵の殻にサムモネラ菌が
付着していることもあるので、
気をつけた方がいいとしか言いようがないのです。
目次
生卵のリスク「サルモネラ」
今世間は新型コロナウィルス一色で、
手指の洗浄や消毒は、
いつもより気をつけている
ご家庭がほとんどだと思います。
でも、暑くなるこの時期、
食中毒も侮れません。
特に子供は、
少量の菌で重症化してしまうケースもあるので、
大人が気をつけてあげなければならないのです。
生卵のリスクとして、
気をつけなければいけないのが
サルモネラ菌です。
聞いたことがある
という方も多いと思いますが
ノロウイルスのように
身近なイメージがないと
いう方も多いのではないでしょうか?
実はサルモネラは結構怖い菌です!
サルモネラの恐怖1:子供に猛威を振るう!
私の知人で、
サルモネラに感染した小学生は、
お父さんの卵かけご飯を
一口もらっただけでした。
一口ですよ?
ちょっと怖いですよね。
その子は小学生の中学年で、
とても小さい訳ではありませんでした。
サルモネラの恐ろしいところは
実はここなんです。
同じ卵かけご飯を食べたのに、
感染したのは子供だけ。
これは、免疫力の違いです。
菌が腸粘膜深くまで侵入するため、細菌性腸炎の中では最も重症であり、小児や高齢者では合併症(菌血症、腎不全、髄膜炎、骨髄炎など)のために死亡することがある。
日本大腸肛門病学会HPより
つまり、免疫力が低い子供や高齢者にとっては
かなり怖いということがわかりますよね。
実はこれは他の感染性腸炎でも同じなんです。
ノロやロタ・カンピロバクターも、
幼い子供ほどリスクが高いと
言われています。
大人が大丈夫だから、
という理由で与えるのは
少し怖いですよね。
お父さんが食べている
卵かけご飯を1口もらった
それだけで、
子供にだけサルモネラが
猛威を振るう可能性があるということです。
サルモネラの恐怖2:投薬が必要!
卵かけご飯を食べて
感染した知人の子供は
下痢と嘔吐を繰り返し、
病院に行くと、
胃腸炎と判断されました。
その後一向に治らず、
どんどん悪化して、
3件目のお医者さんで
初めてサルモネラとわかり
一命を取り留めました。
ご存知の方も多いと思いますが、
ほとんどの胃腸炎は、
投薬の必要はなく
菌を出し切るまで治らないと
言われていますよね?
通常は特別な治療は必要ないが、小児や高齢者、免疫不全のある患者、菌血症などの合併症を起こした患者、人工臓器を入れている患者、などでは抗菌薬の投与が必要である。
日本大腸肛門病学会HPより
でも、このサルモネラは、
子供や高齢者には抗菌薬が必要なんです。
だから、他の胃腸炎と判断されてしまうと
悪化してしまう恐れがあるんです。
卵にサルモネラ菌がいる確率は?
サルモネラ菌は
感染して死亡するケースもあり、
とても危険な食中毒と言えます。
今スーパーなどに
出回っている卵は、
新鮮なものが多く、
サルモネラ菌が
付着しているものは少ないと
言われています。
それでも全てではないですし、
日が経つと増殖する可能性があります。
食品安全委員会が実施した
研究事例では、
日本全国から集めた市販の卵
約10万個のうち
汚染されていたのは3検体でした。
さらに2万個の卵から
検出されなかったという結果も合わせて、
汚染の確率は
0.0029%程度と推定しています。
かなり低いですよね。
ただ、生卵を食べるという行為自体は、
やはり100%安全とは言えないのです。
100%安全でないと言われたら、
怖くて食べさせられないですよね。
私もそうでした。
この知人の話を聞いてから
怖くて生卵を一切与えてなかったんです。
死にかけるくらいなら
食べなくていい!!
と思っていました。
でも、色々調べてみると
いくつかのポイントを抑えたら
そんなに怖がる必要はないんです。
今では我が家でも、
3つのことに気をつけて、
子供に生卵を与えています。
ポイント1:温度に気をつける!
1つ目は温度管理です。
たまごのサルモネラ菌が増加するのは、
保管期間が長い時と、
割ってから食べるまでの時間が長い時です。
新鮮なものを選ぶ!というのは、
とても大切になります。でも、
正しく温度管理をして保管すれば、6週間後も菌数が増えなかったとする摂取実験の結果もあります
内閣府食品安全委員会事務局「安心して卵を食べられる国」
つまり、保管していても、
温度管理がされていれば、
そんなに怖くないということです。
私は、スーパーで卵を買うときは
必ず冷蔵保存されているものを選びます。
たまに常温保存した状態で
棚積みにした卵を売っている
お店がありますが
生で食べるときは
避けたほうがいいかなと
思います。
そして、購入後は、
速やかに冷蔵庫へ!
冷蔵保存することで、
リスクを大幅に減らすことができます!
生で食べるときは、
賞味期限内というのはもちろんですが、
私は、買ってから3日以内の卵しか
子供には生で与えない!
と決めています。
生卵を食べるというときは
出来るだけ当日に買うようにしています。
サルモネラ菌は熱に弱いので、
加熱すれば問題ありません。
70度で1分の加熱で死滅すると
言われています。
ポイント2:殻に注目!
2つ目は食べ方です。
サルモネラ菌は卵の
殻につくことが多いので
とにかく、
少しでもヒビが入っていたり
割れている卵は、
生食しないのが懸命です。
また、よく割ったときに
小さな殻が入ってしまったり
することがありますが、
我が家では、
殻が入った卵は大人が食べる!
と決めています。笑
よくすき焼きなどで、
生卵を溶く器に
卵を入れておいたりしますが
あれは絶対やめたほうがいい!!
もしも、そのたまごの殻に
サルモネラ菌が付着していたら、
わざわざ器に擦り付けて、
混ぜることになります!!
怖すぎる。。
殻には菌がいるかもしれない
と思っておくほうがベターです。
あと、卵を濡らすのも危険です。
殻が濡れると、
水分と一緒に、殻の菌が
中に浸透してしまう可能性があるからです。
生卵を子供に与えるときは
殻に注目してから、
殻が入らないように
割って、あげてください。
ポイント3:「生卵食べたね!」と意識する
サルモネラ菌の潜伏期間は
6〜72時間と言われているので、
この時間内に症状が出た時、
お医者さんに
「生卵を食べました!」
とすぐに報告できるように
することが大切です。
ちゃんと認識していれば大丈夫。
対処が早くなります!
我が家ではこの3つのポイントに
気をつけながら
生卵を与えています。
怖いのは、知らないことや気づかないこと。
この記事を読んでくれた貴方なら
もう大丈夫!
サルモネラ菌は、
卵だけでなく
鶏肉やペットにもいると言われています。
調理前の手洗いは徹底し、
お肉は十分加熱調理して
笑顔の食卓にしてください。
何気なく与えた生卵で
子供に何かあったらどうしよう・・・